ゆっくり

子どもが200人ちかくいると、中には悲しいほどやりきれない子がいる。

女の子の目つきは、その年齢にはまったく似つかわしくないほど鋭く、

いつも睨みつけるように視線を送ってくる。

どんなに優しい言葉をかけても、挨拶をしても、たくさん褒めても、

彼女の心には届かない。

どんな赤ちゃんであっても〝おぎゃあ〟と生まれた瞬間のすべての赤ちゃんは、真っ白で純粋無垢なのに、わずか数年生きただけで、ここまで歪んでしまう現実の怖さと悲しさがある。

そして、その現実に入り込めない自分の無力さに、胸が痛む。

女の子が、本来無邪気であるはずの子どもになれるよう、

ゆっくりと真剣に根気よく付き合っていこう。