ゆきえ先生

職場に「山口」が2人いるため、私は〝ゆきえ先生〟と名前で呼ばれている。

鉄棒に逆さにぶら下がって、3人揃っておサルさんかコウモリのようになっている女の子たちが、大声で叫んでいる。

「ゆきえ先生~! 見て!!見てぇーっ!!」

向こうの方からボールを持った男の子が、

「ゆきえ先生! いっくよぉーっ!!」

と投げてくる。ジャングルジムの1番上に上れた子が、

「ゆきえ先生~!」

と叫びながら手を振っている。

「ゆきえ先生、来て来て」

と言いながら私の手を引っ張り、落ち葉とどんぐりと木の枝で作ったごちそうで、もてなしてくれる子もいる。

一緒に遊べるのは、ほんの短い期間、短い時間だけれど、子どもたちの心のどこかにいつまでも〝ゆきえ先生〟がいて、楽しく遊んだ記憶が残ってくれたら嬉しいな。