sensei_okoru

「もうっ!なんでいつもいつも逃げ出すのっ!!
授業受けたくないなら受けなくていいっ!!
でも教室には戻るからっ! 連れて行くからっ!!」

廊下のど真ん中で、小さな子どもの腕を引っ張って、ヒステリックになっている副担任。
叱るならまだしも、完全に自分の都合で腹を立てて怒っている。
どうやら、その子専属で付き添っている先生らしい。

たいていは穏やかな表情のその子が、嫌悪感たっぷりな顔をしている。

逆効果なんだけどなぁ……。

私もその子にはよく脱走されて、追いかけることがある。

複雑な事情を抱え、小さな胸の中はズタズタに傷付いている。
けれど、根気よく「ミッケ」を読んだり、一心に細かいブロックで創作をしたり、
物を大事にすることができる。挨拶もできる。お友達を思いやることもできる。

できることをほめ、しっかりと目を見て向き合い、
何度も何度もわかるまで注意して、またほめる。
この繰り返しで学んでいくものだ。

大人の都合でヒステリックになっても、子どもには嫌な感情しか残らないし、
伝えたいことは伝わらない。
さらに、ヒステリックになった大人にも不快感が残ってしまう。

大人にとって〝困った子〟は、その子自身が〝困っている子〟。

困っている子を困らないように導いていくのが、大人の役割だと思う。